ショック-末梢循環不全- ショック-末梢循環不全-

ショック
-末梢循環不全-
Shock
Peripheral Circulatory Failure

急性臓器不全時の病態解明と
新しい治療薬の開発

ショックと呼ばれる末梢循環不全は、出血、外傷、敗血症、アナフィラキシーなどさまざまな誘因により引き起こされます。先進医療技術を駆使してショック状態を脱しても、心臓、肺、肝、腎など主要臓器に生命を脅かす急性臓器不全を引き起こすことがあります。臨床現場ではさまざまな臓器不全に遭遇するにもかかわらず、その発症機序・病態は未だ不明な点が多いのが現状です。私たちのグループでは臓器不全の発症機序を解明するとともに、細胞自身が本来持っている細胞保護機能を活性化させる臓器不全治療法を開発し、ショックに伴う臓器不全の予防・治療法の確立に向けた基礎研究を展開し、さらに臨床応用へのフィードバックを目標として日々研究を進めています。

酸化ストレスにより引き起こされるネクローシス、アポトーシス、オートファジー、フェロトーシスなどさまざまな機序が複合的に関与して、臓器傷害を引き起こすと考えられています。私たちの研究室では、臨床現場で遭遇するさまざまな臓器不全を想定した動物モデルで基礎研究を進めています。

  • 薬剤性肝傷害ラットモデル
  • 敗血症ラットモデル
  • 横紋筋融解症後腎傷害ラットモデル
  • 出血性ショックを含む虚血再灌流
    による臓器不全ラットモデル

Research Topic 主な研究議題

抗酸化ストレスたんぱく-ヘムオキシゲナーゼー1 抗酸化ストレスたんぱく-ヘムオキシゲナーゼー1

抗酸化ストレスたんぱく
-ヘムオキシゲナーゼー1

酸化ストレス下で誘導されるヘムオキシゲナーゼー1(HO-1)は、ヘムを分解する律速酵素であるとともに、その代謝産物である一酸化炭素、ビリルビンも含めて抗酸化作用・抗炎症作用・抗アポトーシス作用を持つことが分かっています。私たちはHO-1およびその代謝産物が、酸化ストレスや炎症促進のシグナルを抑制し、感染症や出血性ショック、虚血再灌流による臓器傷害を改善することを明らかにしてきました。

ドラッグリポジショニングの応用 ドラッグリポジショニングの応用

ドラッグリポジショニングの応用

「ドラッグリポジショニング」とは、既存薬を転用して新たな疾患の治療薬として再開発する戦略のことです。開発時間と開発コストが削減できることから、COVID19などさまざまな疾患の治療薬開発にも用いられている手法です。私たちも、麻酔・集中治療領域で用いられる鎮静薬、循環作動薬などの薬剤で、抗炎症作用・抗酸化作用を発揮できる薬剤が分かれば、臨床現場において薬剤選択の一助になるのではないかと考え、基礎研究を続けています。

Conference カンファレンス

カンファレンス

カンファレンスを週1回開催し、関連研究の論文抄読会、研究の進捗状況の報告・検討、学会等で得た最新の知見の報告などを行っています。臨床での疑問が、基礎研究を通して確認され、それが再び臨床現場にフィードバック出来るような研究室を目指しています。