「小児心臓手術における人工心肺離脱後低血圧と術後急性腎障害の関連」へご協力のお願い

当科において小児心臓手術を受けられた方およびそのご家族の方へ

岡山大学病院

研究機関長

【前田 嘉信】

研究責任者

【岡山大学学術研究院医歯薬学域麻酔蘇生学分野】
教授
森松 博史

研究分担者

【岡山大学病院 小児麻酔科】
助教
金澤 伴幸

1.研究の概要

  1. 研究の背景および目的

    小児心臓手術術後の急性腎障害は一般的であり、人工呼吸管理の長期化やICU入室期間の延長、死亡率の増加に関連するが知られています。危険因子としては、低年齢、人工心肺時間、RACHS−1スコア(先天性心疾患の外科的重症度スコア)、大動脈遮断時間、深部低体温などが知られていますが、術中の麻酔管理における危険因子に注目した研究は少なく、今回、人工心肺離脱後の低血圧と術後急性腎障害の発症の関連に注目し、2018年1月1日から2020年12月31日までの間に岡山大学病院において人工心肺を用いた小児心臓手術を受けた患者さんを対象とし、術後急性腎障害の発症リスクを下げるための血圧管理の指標を調べます。

  2. 予想される医学上の貢献及び研究の意義

    本研究により、手術中の人工心肺離脱後の低血圧と術後の急性腎障害の関連が明らかになれば、今後、術後急性腎障害の発症リスクを低下させるための手術中の血圧管理の指標となり,小児心臓手術術後の予後改善につながる可能性があります。

2.研究の方法

  1. 研究対象者

    2018年1月1日~2020年12月31日の間に岡山大学病院において人工心肺を用いた小児心臓手術を受けられた方364名を研究対象とします。

  2. 研究期間

    倫理委員会承認後~2024年12月31日

  3. 研究方法

    2018年1月1日~2020年12月31日の間に岡山大学病院において人工心肺を用いた小児心臓手術を受けられた方364名のデータを抽出し、手術中の人工心肺離脱後の血圧と術後急性腎障害に関する分析を行い、2つの関連性について調べます。

  4. 使用する情報

    この研究に使用する情報として、カルテから以下の情報を抽出し使用させていただきますが、氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報は削除し使用します。また、あなたの情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。

    ・年齢、性別、身長、体重、人工心肺時間、大動脈遮断時間、診断名、手術術式、RACHS-1 スコア、深部低体温、術後腹膜透析の有無
    ・血液検査(クレアチニン:術前、術直後ICU 入室時、術後1日目、2日目,3日目)、術中平均動脈血圧

  5. 情報の保存、二次利用

    この研究に使用した情報は、研究の中止または研究終了後5 年間、岡山大学病院麻酔科内で保存させていただきます。電子情報の場合はパスワード等で制御されたコンピューターに保存し、その他の情報は施錠可能な保管庫に保存します。なお、保存した情報を用いて新たな研究を行う際は、倫理委員会にて承認を得ます。

  6. 研究計画書および個人情報の開示

    あなたのご希望があれば、個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、この研究計画の資料等を閲覧または入手することができますので、お申し出ください。
    また、この研究における個人情報の開示は、あなたが希望される場合にのみ行います。あなたの同意により、ご家族等(父母(親権者)、配偶者、成人の子又は兄弟姉妹等、後見人、保佐人)を交えてお知らせすることもできます。内容についておわかりになりにくい点がありましたら、遠慮なく担当者にお尋ねください。
    この研究は氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できるデータをわからない形にして、学会や論文で発表しますので、ご了解ください。

    この研究にご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせください。また、あなたの情報が研究に使用されることについて、あなたもしくは代理人の方(ご家族の方等も拒否を申し出ることが出来る場合があります。詳細については下記の連絡先にお問い合わせください。)にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申し出ください。ただし、すでにデータが解析され、個人を特定できない場合は情報を削除できない場合がありますので、ご了承ください。この場合も診療など病院サービスにおいて患者の皆様に不利益が生じることはありません。

問い合わせ・連絡先

岡山大学病院 小児麻酔科
氏名
金澤 伴幸
電話
086-235-7778(平日:8時30分~17時30分)
ファックス
086-235-6984