麻酔・集中治療セミナー2025in直島 参加者体験記

赤穂市民病院 
1年目研修医 碁盤 沙弥佳 先生

2025年8月30日、31日の8月最終日、麻酔・集中治療セミナーin直島に参加させて頂きました。今年は瀬戸内国際芸術祭も開催されており沢山の観光客の方で活気に溢れておりました。

直島到着後の午前中の講義では、麻酔時に欠かせない循環や気道確保の基礎知識について学び、午後からは実際に人工呼吸器を用いて術中の管理の仕方を疾患を想起しながら考え学びました。小児麻酔の講義で、小児特有の挿管・術中管理などこれまでは抵抗がありましたが知識をご教授頂けたことで、小児麻酔への抵抗が和らぎました。

杉原先生の講義で何事も確かな知識があれば恐れることなく実践できると実感しました。

私は将来、訪問看護ステーションをしております母の影響から在宅医療に関わりたく思っております。癌末期となり自宅で最期を過ごすことを希望される方の多くが疼痛を訴えられており、私はペインを学びたく麻酔科を志望しております。特別講義ではペインクリニックの奥谷先生の講義があり非常に興味深かったです。

夜は素敵なテラスレストランにて、岡山大学病院の麻酔科の先生方や全国からの麻酔科志望の先生方と親睦を深める事ができました。香川県本土にて花火大会も開催されており、絶好の夜景の中でディナーも楽しめ、忘れられない2025年の夏となりました。

2日目は森松教授のジャーナルクラブから1日が始まり、英語論文を読む事で視野が広がり自己成長に繋がることを実感致しました。その後は、ハンズオンセミナーが行われました。血管穿刺、神経ブロック、気道確保を実際の器具を用いてご指導頂けたことは、各々の施設へ戻った際に即座に実践できる大変貴重な時間となりました。

2日間のセミナーを通し、麻酔・集中治療について深く学ぶことができました。この学びを今後、臨床現場でも実践すべく、日々精進して参りたいと思います。

最後になりましたが、素晴らしいセミナーを開催して下さいました皆様に心より感謝申し上げます。

津山中央病院 
2年目研修医 森末 千尋 先生

2025年8月最後の土日に、麻酔・集中治療セミナー in 直島が開催されました。本来なら1回のみの参加のところを、麻酔科の先生方のご厚意で2年連続での参加をさせていただき、貴重な学びの機会となりました。

青く晴れた空の下、穏やかな瀬戸内海をフェリーで渡り、直島のベネッセハウスに到着後、早速講義が始まりました。まずは前年同様、麻酔で最も重要な要素である循環(血圧や酸素需給など)や気道確保について、生理学、ガイドラインに基づいた考え方の説明がありました。気道確保困難のケースシナリオもあり、麻酔科の先生方が安全な麻酔のためにどのような準備や指示を行っているのか垣間見ることができ、実践的でとても勉強になりました。外部講師の先生方からは現代日本社会における麻酔科医のありようについてのご講義がありました。麻酔の知識だけでなく、集中治療・ペイン・他科との連携における要として幅広い視野を持つことの大切さを改めて認識しました。1日目の昼には3時間の自由時間があり、アートの島・直島の散策を楽しむことができました。自由参加型のセミナーも開催され、無気肺を膨らませるのにどの呼吸器設定がよいか参加者で試行錯誤し、肺が膨らんだ瞬間は感動もひとしおでした。

また、2日目には森松教授による英語論文紹介のあと、CV・PICC挿入、神経ブロック、声門上器具を用いた気管挿管、気管切開の実技演習を行いました。初期研修先で経験のあるものもありましたが、いずれも緊急時に必要な手技であり、コツを学び直し自身の技術をより高める良い機会となりました。

直島の2日間で麻酔・集中治療・ペインについて多くのことを学び、有意義で楽しい時間を過ごすことができました。ここで身に付けた知識・技術をこれからの臨床にも役立てていきたいと思います。最後になりますが、貴重な学びの機会をくださった麻酔科の先生方やスタッフの皆様、セミナーの運営に関わったすべての方々に心より感謝申し上げます。

直島へのフェリー
1日目:講義
懇親会①
懇親会②
懇親会③
2日目:ハンズオン①
2日目:ハンズオン②
2日目:ハンズオン③