ペリオとは

ペリオとは、PERIO(perioperative management center)の略称であり、岡山大学病院において手術を受けられる患者さんに快適で安全・安心な手術と周術期(術前から術後まで)の環境を効率的に提供するために組織されました。

PERIOの背景

岡山大学病院の年間手術件数は平成19年度に8000件を超え、年々増加の一途をたどっています。
その中で入院期間は短縮し、今まで通りの質の高い術前・術中・術後の管理・ケアを維持するために医療従事者に過大な労力がかかっています。現在、入院から手術までは平均3日間と短く、術前のオリエンテーションは必要物品や術後経過の簡単な説明にとどまっています。
患者さんが最も不安に感じる手術後の痛みの説明や早期回復のために欠かせない術前準備についての説明が効果的に行われているとは言えません。ペリオは手術前の入院期間短縮に伴う問題を解消し、より質の高い周術期管理を効率的に行うために組織されました。
患者さんが安心して手術に望めるよう術前教育の充実をはかり、効率的な術前評価および術後鎮痛やリハビリにおいて質の高い術後管理を行うためには周術期を専門にしたチームによる医療の提供が必要となります。
これが岡山大学病院・周術期管理チームすなわちペリオ発足の背景です。

ペリオの目的

理学療法士

岡山大学病院で手術を受ける患者さんに対して、後述するさまざまな職種を交えたチームでの効率的で効果的な術前評価・術前教育・術後疼痛管理を行います。このことにより一貫した質の高い医療を提供し、手術よる治療効果を高めることができるようになります。
さらに早期離床、在院日数の短縮により医療費の削減も期待されます。そのメンバーは、歯科医師を含めた医師、看護師、歯科衛生士、薬剤師、理学療法士、臨床工学士などです。手術を受けられる患者さんの身体的・心理的準備を、手術日が決定した外来受診時から開始することを原則とします。
外科主治医と相談しながら関連する多職種で連携し、集学的アプローチにより手術療法の治療効果を最大限にするための役割を果たすよう努力をしていきます。

ペリオの活動内容

効率的な術前評価

効率的な術前評価イメージ

まず、看護師によるチェックリストに基づいた問診および診察、データのチェックを行います。薬剤師による持参薬の管理を行うとともに、希望により歯科による術前プラークフリーやプロテクタの作成を行います。
さらに患者さんの全身状態に応じて内科や理学療法部の医師に紹介を行いますが、最終的には手術中の患者さんの管理に関して責任を持つ麻酔科医師がチェックを行うことで手術に向けての十分な準備が整います。

術前教育の充実

呼吸訓練、禁煙指導、服薬指導を教材(パンフレットやDVD)や実演により指導します。
また術後に使用する鎮痛のための機器の説明、とくに患者自己制御鎮痛法(PCA)の説明や痛みの評価を正確に行うため疼痛評価の方法を説明します。
患者さんの質問にお答えすることでできる限り手術・術後に向けての不安がなくなるように努めます。

質の高い術後疼痛管理

痛みの評価法や副作用を始め鎮痛薬の使用法など術後疼痛管理のシステムを院内で標準化することにより、患者さんができるだけ快適に術後を過ごせるようにします。
病棟での看護師さんの評価が術後疼痛管理担当の麻酔科医師にすみやかに伝わるように、電子カルテを改善しています。

PERIOは、日本では先駆的な周術期管理チームです。

今後様々な改良点を加え、患者様がより安心して手術がうけられる環境を作っていこうと考えています。
2008年10月

ペリオの流れ

ペリオの流れ図