OUAR DIARY

レジデント 藤井 彩加

2020年2月16日~2月19日の期間、アメリカのオーランドで開催されたSociety of Critical Care Medicine(SCCM)の第49回Critical Care CongressにEarly Exposure Programとして参加させて頂きましたので、ご報告させて頂きます。
SCCMは100ヶ国以上に会員を持ち、Critical Careの実践における卓越性と一貫性を促進することを目的としたアメリカの集中治療学会です。今回は、レジデントの駿河先生、照屋先生とともに参加させて頂きました。

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初日のオープニングセレモニーから参加しましたが、AIを今後どのように医療に生かしていくかという内容であり、麻酔や集中治療領域にもAIが導入されるのもそう遠くないと感じました。また敗血症とAKIの経験がある11歳の少女の歌のパフォーマンスもあり、まるでアメリカの番組を見ているようでした。オープニングから規模の大きさに驚きました。

今回様々なセッションに参加しましたが、敗血症に関する話題が多かったように感じました。敗血症性AKIにおいて腎代替療法は早期・晩期どちらで行うべきか、早期のミドドリン併用が有効などの発表を聞きましたが、中でも最も興味深かったのは、敗血症に対してATⅡ投与中にSTEMIを生じた症例報告です。欧米ではノルアドレナリンなどの昇圧薬投与でも低血圧が持続する治療抵抗敗血症性ショックに対してATⅡが使用されています。日本ではまだ未承認ですが、近く日本にも導入されるのではないかと言われています。教授主催のレジデント勉強会でATⅡ使用に関する英語論文が取り上げられたばかりで、レジデントの中でもタイムリーな話題でした。ATⅡには血小板を活性化による血栓形成促進作用があり、過去の報告では血栓塞栓症の発症率は13%と言われています。ATⅡ投与中の治療抵抗敗血症性ショック患者のSTEMIは世界で初めての報告で、ヘパリン皮下注による血栓予防を行なっていたにも関わらず生じていたことから、今後患者の選択と厳重なモニタリングの必要性を伝えていました。そのほかにも様々な発表を聞き、日常診療において上級医の先生方はこのようなエビデンスに基づいて診療を行っているのだと実感しました。また、日本人の方の発表も聞くことができ、モチベーションアップになりました。

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また学会終了後の夜は、一緒に参加したレジデントとともにアメリカンステーキやハンバーガー、オーランド観光などアメリカを堪能することもできました。

今回の発表は口演がほとんどでした。スライドや抄録を参考にしながらなんとか発表内容を理解できるものもありましたが、質疑応答になると自分の英語力ではやはり理解が追いつかず、もどかしさを感じました。今後、知見を広げていくためにも、英語力を向上させ質疑応答に参加できるようになりたいと思いました。

初めて海外学会へ参加させて頂きましたが、慣れない事や言葉の壁を感じながらも、とても充実した期間を過ごす事ができました。今後の診療に少しでも生かせていけるよう精進して参りたいと思います。最後になりましたが、このような貴重な機会を作って下さった森松教授、日常業務の調整に関わって下さった先生方に感謝申し上げます。