OUAR DIARY

レジデント 五反田 倫子

この度、横浜で開催されました日本麻酔科学会第65回学術集会に参加させていただきました。年に1度開催される本学会は、麻酔科医の関係する全分野が、また先端の知識や考え方に触れることのできることという点でこの学会に参加することを楽しみにしていました。行きの新幹線の中で抄録を眺め、どのセッションを聴講するか決めるのは興味深いものが多すぎて非常に苦労しました。

学会では、現在私が最も興味を持つ産科麻酔を中心とし、周術期の輸液管理や集中治療領域のセッションを聴講いたしました。印象に残ったセッションは、2日目に開催されたパネルディスカッションとして開催された「ここがポイント神経麻酔と集中治療」と、招請講演として開催された「産科危機的出血への対応ガイドライン2010から対応指針2017へ」の二つです。

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一つ目の印象に残ったセッションはパネルディスカッション「ここがポイント神経麻酔と集中治療」です。当院の武田先生、清水先生をはじめとした5人の先生方による神経保護の話やそれらを目標とした集中治療管理の話がなされました。各分野にわたる専門の先生方が最新の知見をもとに講義される内容は初めて聞く内容も多くあり非常に刺激的でした。最も印象に残った内容は武田先生の講演でした。脳梗塞をモデルとしたネズミの脳細胞の膜電位を視覚化した研究などの具体的なデータを用いて、強い説得力を持って現在行われている治療の意味や必要度を説明しておられました。

二つ目の印象に残ったセッションは招請講演「産科危機的出血への対応ガイドライン2010から対応指針2017へ」です。この講演は実際にガイドラインや対応指針の作成に携わられた先生により行われました。私にとってガイドラインは一つの治療の指針でありゆるぎないものという認識でいました。しかし、実際に作成された先生の話を聞くことによって、どのような背景で現行ガイドラインが作成されたのかを垣間見ると、現段階でのガイドラインも決して完璧なものでないこと、また今後ガイドラインにも変更が加えられる可能性があることなどが理解できました。ガイドラインに対する自分の見方が少し変わる機会になったと思います。

また学会にて同門の先輩方や、初期研修中に知り合った他病院の先生方と久しぶりにお会いすることもでき、近況報告をかねてお食事をしたりゆっくり話をしたりすることも、様々な施設で行われている医療や研修の状況を知るという意味でよい機会となりました。

今回学んだことを、今後の臨床に生かし、より良い麻酔科医として邁進していけるよう今後も努力することを誓い、学会参加報告とさせていただきます。