「小児の全身麻酔下におけるPatient State indexと呼気終末セボフルラン濃度の 関連性:単施設後ろ向き研究」へご協力のお願い

当院において全身麻酔を受けられたお子さんおよびご家族の方へ

研究機関名 岡山大学病院

研究責任者

岡山大学病院 麻酔科・蘇生科 森松 博史
1)研究の背景および目的

全身麻酔中の重大な合併症のひとつに、麻酔中に意識が回復してしまう「術中覚醒」というものがあります。小児における術中覚醒の発生率は成人の4-8倍で最大0.8%にもなるとも報告されており、術中覚醒が起こってしまうと術後に心的外傷後ストレス障害(PTSD: Post Traumatic Stress Disorder)が生じてしまうことが多く、精神的な後遺症に悩まされることが知られています。また反対に、麻酔が深すぎる場合にも麻酔薬が脳へ悪影響を及ぼす可能性が指摘されており、全身麻酔中に適度な麻酔の深さになっていることを確認するために、脳波をモニタリングすることが重要と言われています。

麻酔中に小児の脳波をモニタリングするための機器として、以前よりBIS®(Bispectral index)という機器が使用されてきましたが、成人用の解析方法がそのまま採用されていることもあり、脳波のパターンが異なる小児における信頼性については、はっきりと分かっていませんでした。

近年、小児の脳波パターンを解析できる小児用のSedline®という新しい機器が発売され、麻酔の深さを0〜100の間で数値化したPSi(Patient State index)という指標が使用されつつありますが、吸入麻酔薬による全身麻酔中の麻酔の深さとPSiの関連性については報告されていません。

そこで、今回の研究では全身麻酔中の小児を対象に、吸入麻酔薬セボフルランの呼気終末濃度とPSiの関連性について明らかにすることを目的としています。

2)研究対象者

2020年10月から2021年8月の間に、岡山大学病院において全身麻酔を受けられた1〜12歳の小児 約100名を研究対象とします。

3)研究期間

倫理委員会承認後~2022年12月末日

4)研究方法

当院において全身麻酔を受けられた小児に関して、研究者が診療情報をもとに麻酔中のデータや手術前後の情報を収集・分析し、吸入麻酔薬セボフルランの呼気終末濃度とPSiの関連性について調べます。

5)使用する情報
  • 月齢、性別、身長、体重、診療科、病名、術式、既往歴、現病歴、常用薬
  • 経皮的酸素飽和度(SpO2)、前投薬の有無・投与薬剤・投与量
  • 麻酔法、手術時間、麻酔時間、呼気終末セボフルラン濃度、PSi、
    スペクトル端周波数95%(Spectral Edge Frequency 95%: SEF95)
  • 術後経過、患者転帰、術中覚醒の有無
6)試料・情報の保存、二次利用

この研究に使用した情報は、研究の中止または研究終了後5年間、岡山大学 中央診療棟3F 麻酔科蘇生科 研究書類保管室で保存させていただきます。電子情報の場合はパスワード等で制御されたコンピューターに保存し、その他の情報は施錠可能な保管庫に保存します。なお、保存した情報を用いて新たな研究を行う際は、倫理委員会にて承認を得ます。

7)研究計画書および個人情報の開示

お子さんもしくは代諾者の方(父母(親権者)、祖父母、成人の兄弟姉妹、後見人、保佐人など)のご希望があれば、個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、この研究計画の資料等を閲覧または入手することができますので、お申し出ください。

また、この研究における個人情報の開示は、お子さんもしくは代諾者の方が希望される場合にのみ行います。内容についておわかりになりにくい点がありましたら、遠慮なく担当者にお尋ねください。

この研究は氏名、生年月日などのお子様を直ちに特定できるデータをわからない形にして、学会や論文で発表しますので、ご了解ください。

この研究にご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせください。また、お子さんの情報が研究に使用されることについて、お子さんおよび代諾者の方(ご家族の方等も拒否を申し出ることが出来る場合があります。詳細については下記の連絡先にお問い合わせください。)にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申し出ください。ただし、すでにデータが解析され、個人を特定できない場合は情報を削除できない場合がありますので、ご了承ください。この場合も診療など病院サービスにおいて患者さんに不利益が生じることはありません。

問い合わせ・連絡先

岡山大学病院 麻酔科蘇生科

氏名
清水 達彦
電話
086-235-7778(平日:9時~17時)