「非心臓手術における術中体液バランスと異なるKDIGO定義を用いて診断される術後急性腎障害との関係性についての検討」へご協力のお願い

2019年1月1日~2019年12月31日に
岡山大学病院手術室で2時間以上の非心臓手術を施行され
術後ICUに入室された患者様およびそのご家族の方へ

研究機関名 岡山大学病院 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科

研究機関長

前田 嘉信
伊達 勲

研究責任者

岡山大学病院 麻酔科蘇生科 助教 小坂 順子

研究分担者

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 麻酔・蘇生学分野 大学院生 付 静雯
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 麻酔・蘇生学分野 大学院生 郭 豫晟

1. 研究の概要

1)研究の背景および目的

手術後の急性腎障害は入院期間や死亡率を増加させる深刻な周術期の合併症であり、患者様の予後に直接関係していると考えられているため、術後急性腎障害発生の予測と早期診断は非常に重要です。術中の体液バランスは急性腎障害の危険因子の1つと考えられており、過剰な輸液によって体液バランスが過剰となり間質性浮腫が生じると臓器障害や予後不良につながる可能性があると言われています。心臓手術中の体液バランスと術後急性腎障害については多くの報告がありますが、心臓手術ではない手術の術中体液 バランスと術後急性腎障害との関係については未だほとんど知られていません。
現在、急性腎障害の診断には血清クレアチニン値上昇と尿量低下の両方を使用する2012年に発表されたKDIGOガイドラインで定義された診断基準が一般的に用いられています。尿量が6-12時間で体重当たり0.5ml/時間未満に減少した場合に急性腎障害であると診断できますが、尿量の詳細な算出方法についての具体的な記載はされておらず、術後急性腎障害についての報告においてもその解釈には様々なものがあります。そこで、我々はKDIGO定義の様々な解釈の違いにより診断された術後急性腎障害と非心臓手術術中の体液バランスの関係を検討し、患者様の術前の状態や手術の術式などの他にも術後急性腎障害に関連すると考えられる因子に違いがあるかどうかについても検討することとしました。

2)予想される医学上の貢献及び研究の意義

様々な解釈のKDIGO定義で診断された術後急性腎障害と術中の体液バランスとの関係が明らかになれば、麻酔科医による麻酔中の体液バランス管理の質が向上し、急性腎障害の発生率を下げることができれば周術期合併症の発生率を下げることができ、患者様の負担や医療費を削減することができます。

2. 研究の方法

1)研究対象者

2019年1月1日〜2019年12月31日の間に、岡山大学病院で2時間以上の非心臓手術を施行され、術後集中治療室へ入室した20歳以上の患者様

2)研究期間

倫理委員会承認後〜2023年3月31日

3)研究方法

既存情報のみ用いる岡山大学病院単独の後ろ向き観察研究です。岡山大学病院手術室で2時間以上の非心臓手術を施行され、術後集中治療室に入室された20歳以上の患者様を対象として、異なるKDIGOガイドラインの解釈に従って診断された術後急性腎障害発生と術中の体液バランスの関係性を検討します。

4)使用する情報

この研究に使用する情報として、カルテから以下の情報を抽出し使用させていただきますが、氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報は削除し使用します。また、あなたの情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。

  1. 患者基本情報:年齢、性別、診断名、身長、体重、合併症、術前使用薬の情報
  2. 血液検査:術前・術後1~7日目の血液・生化学・凝固検査値、血液ガス分析値
  3. 手術中の情報:手術術式、麻酔方法、体液管理に関する情報(輸液の種類と使用量、血液製剤の種類と使用量、出血量、尿量)、バイタルサインデータ、使用薬剤
  4. ICU入室中の情報:APACHEIIスコア、SOFAスコア、術後48時間のバイタルサインデータ、尿量、利尿剤や血管収縮薬使用の有無と使用量
  5. 術後1年間の患者予後・腎機能に関する情報:術後1年以内の死亡率と生存期間、集中治療室滞在期間、腎代替療法導入・離脱率、その他の術後合併症発生有無
5)試料・情報の保存、二次利用

この研究に使用した試料・情報は、研究の中止または研究終了後5年間、施錠可能な場所(臨床研究棟3階麻酔・蘇生学教室臨床研究事務局内の鍵付きキャビネット)内で保存させていただきます。電子情報の場合はパスワード等で制御されたコンピューターに保存し、その他の試料・情報は施錠可能な保管庫に保存します。なお、保存した試料・情報を用いて新たな研究を行う際は、倫理委員会にて承認を得ます。

6)研究計画書および個人情報の開示

あなたのご希望があれば、個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、この研究計画の資料等を閲覧または入手することができますので、お申し出ください。
また、この研究における個人情報の開示は、あなたが希望される場合にのみ行います。あなたの同意により、ご家族等(父母(親権者)、配偶者、成人の子又は兄弟姉妹等、後見人、保佐人)を交えてお知らせすることもできます。内容についておわかりになりにくい点がありましたら、遠慮なく担当者にお尋ねください。
この研究は氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できるデータをわからない形にして、学会や論文で発表しますので、ご了解ください。
この研究にご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせください。また、あなたの試料・情報が研究に使用されることについて、あなたもしくは代理人の方(ご家族の方等も拒否を申し出ることが出来る場合があります。詳細については下記の連絡先にお問い合わせください。)にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申し出ください。ただし、すでにデータが解析され、個人を特定できない場合は情報を削除できない場合がありますので、ご了承ください。この場合も診療など病院サービスにおいて患者の皆様に不利益が生じることはありません。

問い合わせ・連絡先

岡山大学病院 麻酔科蘇生科

氏名
小坂 順子
電話
086-235-7778(平日:9時00分~17時00分)