「成人肝移植術後腹水補正におけるアルブミン補充の役割」へご協力のお願い

2014年4月1日~2020年1月31日の間に
当院肝胆膵外科において全身麻酔で肝移植手術を受けられた方

研究機関名 岡山大学病院

研究機関長

金澤 右

研究責任者

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科生体制御科学専攻
生体機能制御学講座麻酔・蘇生学分野
教授 森松 博史

研究分担者

岡山大学病院 集中治療部 助教 松崎 孝
岡山大学病院 麻酔科蘇生科 医員 片山 明

1. 研究の概要

1)研究の背景および目的

肝移植術後において、低アルブミン血症は有害事象(胸腹水増加・腎障害・ICU滞在日数増加・死亡)や臓器障害に関連しており、術後にアルブミンを補充することは、術後合併症の軽減につながる可能性が報告されてきました。当院では術後の腹水補正目的に、血漿アルブミン値(≧3g/dL)を指標に5%アルブミンと晶質液を加えたものを、持続的に投与し血管内容量を適切に保つように輸液管理を施行してきましたが、実際に、先行研究にて術後1週間血性アルブミン値を3g/dL以上に保つ群と低めに管理する群を比較して、術後アルブミンを高値に保つことは、術後の昇圧剤使用を減らす可能性はありますが、臓器障害には関与しないことで、術後アルブミン補充の基準値をさげても臨床的に問題ないことを提起いたしました。その結果アルブミン使用は、輸血の点や医療コスト上昇の問題から、可能であれば使用を回避する管理方法に変更しました。2018年以降術後アルブミン補充の方法を血漿2.0g/dLを下げた場合に、外科医と集中治療医が話し合いを施行したうえで補充するという管理方法へ変更したことにより、術後の他臓器障害にどのような影響を及ぼしたかを、本研究において検証します。

2)予想される医学上の貢献及び研究の意義

本研究の目的が達成されると,肝移植術後アルブミン補正中止による術後臓器障害の関係が明らかになります。アルブミン使用の代わりに、昌質液を使用することで代用しました。従来のアルブミンを使用した腹水補正の群と新たにアルブミンを使用しない群における術後1週間のSequential Organ Failure Assessment (SOFA)スコアを評価することで、肝移植術後管理の質の向上に寄与することが予測されます。またアルブミン使用が減少することで、医療コストの削減につながることが予測されます。

2. 研究の方法

1)研究対象者

2014年4月1日~2020年1月31日の間に岡山大学病院肝胆膵外科において生体および脳死肝移植手術を受けた20歳以上の患者さんを研究対象とします。

2)研究期間

倫理委員会承認後~2021年12月31日

3)研究方法

単施設で施行される侵襲を伴わない後方視的観察研究で、目的は肝移植手術における術後腹水補正の輸液管理において、アルブミンを使用した群としない群の2群間を、臓器障害を反映するSOFAスコアの関係を主要評価項目として調査を行います。副次評価項目として、2群間における術前の患者背景および合併症の有無、術中管理の他の方法(輸血や輸液量、手術時間)及び術後合併症、グラフト機能、病院滞在日数を収集し解析を行います。

4)使用する情報

この研究に使用する情報として、カルテから以下の情報を抽出し使用させていただきますが、氏名、生年月日などのあなたを特定できる情報は研究の中止または終了後に削除し使用します。また、あなたの情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。

  1. 基本情報:年齢,性別,診断名,手術名、合併症(高血圧、糖尿病、腎機能障害、ステロイド使用の有無)
  2. 手術情報、術中の麻酔方法や輸液または輸血に関する情報
  3. 術後に関する情報:術後SOFAスコア、輸液または輸血に関する情報、ICU・病院滞在日数、術後合併症の有無
5)試料・情報の保存、二次利用

この研究に使用した情報は、研究の中止または研究終了後5年間、岡山大学病院麻酔科内で保存させていただきます。電子情報の場合はパスワード等で制御されたコンピューターに保存し、その他の情報は施錠可能な保管庫に保存します。なお、保存した情報を用いて新たな研究を行う際は、倫理委員会にて承認を得ます。

6)研究計画書および個人情報の開示

あなたのご希望があれば、個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、この研究計画の資料等を閲覧または入手することができますので、お申し出ください。

また、この研究における個人情報の開示は、あなたが希望される場合にのみ行います。あなたの同意により、ご家族等(父母(親権者)、配偶者、成人の子又は兄弟姉妹等、後見人、保佐人)を交えてお知らせすることもできます。内容についておわかりになりにくい点がありましたら、遠慮なく担当者にお尋ねください。

この研究は氏名、生年月日などのあなたを研究の中止または終了後に特定できるデータをわからない形にして、学会や論文で発表しますので、ご了解ください。

この研究にご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。また、あなたの試料・情報が研究に使用されることについて、あなたもしくは代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、2021年6月31日までの間に下記の連絡先までお申し出ください。この場合も診療など病院サービスにおいて患者の皆様に不利益が生じることはありません。

問い合わせ・連絡先

岡山大学病院 集中治療部

氏名
松﨑 孝
電話
086-235-7778(平日:9時00分~17時00分)
ファックス
086-235-6984