「膝人工関節置換術における坐骨神経ブロックと関節内局所麻酔薬注入の効果の比較」へご協力のお願い

2018年1月1日~2019年5月31日の間に
当科において膝人工関節置換の治療を受けられた方へ

研究機関名 岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科

研究機関長

那須 保友

研究責任者

岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 麻酔・蘇生学分野 助教 谷西 秀紀

研究分担者

岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 麻酔・蘇生学分野 教授 森松 博史

1. 研究の概要

1)研究の背景および目的

人工膝関節置換術(Total Knee Arthroplasty)は一般に術後疼痛が強いといわれています。現在、当院では術後鎮痛として大腿神経ブロックと坐骨神経ブロックを用いることで、手術当日の鎮痛は多くの症例で軽減させることができるようになってきました。一方、坐骨神経ブロックよる一時的な足踵部の運動麻痺やブロックの効果が切れた後にむしろ痛みが増強するなど新たな問題も出現し、手術直後の痛みを取ることが機能的回復に積極的には寄与していない可能性が取りざたされるようになっています。

痛み止めの局所麻酔薬を手術中に関節内に投与(関節内局所麻酔薬注入)する試みは10年ほど前から行われはじめ、全身麻酔単独に比べれば良好な術後の鎮痛が得られるといわれています。この方法では神経には薬液が到達しないため、術後の運動麻痺がみられないことから、ブロックによる副作用を考慮しなくてよくなるという利点があります。当院では2018年1月より段階的に関節内局所麻酔薬注入を坐骨神経ブロックの代わりとして試行を開始した。

本研究では関節内局所麻酔薬注入が坐骨神経ブロックの代替として機能するかを検討することを目的とします。そのために2018年以降の膝人工関節置換術症例を抽出し、坐骨神経ブロックを併用した症例と局所麻酔薬注入を行った症例について周術期疼痛の程度、追加鎮痛処置とリハビリの進行状況により比較いたします。

2)予想される医学上の貢献及び研究の意義

関節内局所麻酔薬注入が坐骨神経ブロックと同等あるいは良好な鎮痛効果を得られているのであれば今後関節内局所麻酔薬注入をメインで行う、あるいは坐骨神経ブロックの方が優れているのであれば従来通り坐骨神経ブロックを併用するという今後の手術後の鎮痛法を決定する資料といたします。また局所麻酔薬の効果の切れる手術翌日以降の鎮痛を今後どのように行うかを検討するための参考資料といたします。

2. 研究の方法

1)研究対象者

2018年1月1日~2019年5月31日の間に岡山大学病院整形外科において膝の人工関節全置換術の治療を受けられた方およそ80名を研究対象とします。

2)研究期間

倫理委員会承認後~2019年8月31日

3)研究方法

2018年1月1日~2019年5月31日の間に当院において膝人工関節置換の治療を受けられた方で、研究者が診療情報をもとに周術期の痛みの具合、追加鎮痛処置、術後のリハビリの進展具合についてデータを集め、坐骨神経ブロックあるいは局所麻酔薬注入の効果について調べます。

4)使用する情報

この研究に使用する情報として、カルテから以下の情報を抽出し使用させていただきますが、氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できる情報は削除し使用します。また、あなたの情報などが漏洩しないようプライバシーの保護には細心の注意を払います。

  • 患者基本情報(年齢、性別、身長、体重)
  • 周術期データ(麻酔方法、手術・麻酔時間、ブロックあるいは関節内局所麻酔の詳細)
  • 疼痛データおよび追加鎮痛処置(手術当日から術後7日まで)
  • リハビリ開始時期、膝屈曲角度(術後7日まで)
  • ブロックあるいは関節内局所麻酔による副作用

すべての情報は退院後にカルテから抽出します。

5)試料・情報の保存、二次利用

この研究に使用した情報は、研究の中止または研究終了後5年間、岡山大学病院 麻酔科蘇生科内で保存させていただきます。電子情報の場合はパスワード等で制御されたコンピューターに保存し、その他の情報は施錠可能な保管庫(岡山大学病院 東ICU内)に保存します。なお、保存した情報を用いて新たな研究を行う際は、倫理委員会にて承認を得ます。

6)研究計画書および個人情報の開示

あなたのご希望があれば、個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、この研究計画の資料等を閲覧または入手することができますので、お申し出ください。

また、この研究における個人情報の開示は、あなたが希望される場合にあなたに関連する情報のみ行います。あなたの同意により、ご家族等(父母(親権者)、配偶者、成人の子又は兄弟姉妹等、後見人、保佐人)を交えてお知らせすることもできます。内容についておわかりになりにくい点がありましたら、遠慮なく担当者にお尋ねください。ただし、カルテ情報を保存したのちは患者IDなど個人を特定できる情報を削除しますので個人情報を開示することが不可能となりますのでご承知おきください。

この研究は氏名、生年月日などのあなたを直ちに特定できるデータをわからない形にして、学会や論文で発表しますので、ご了解ください。

この研究にご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。また、あなたの情報が研究に使用されることについて、あなたもしくは代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、2019年6月30日までの間に下記の連絡先までお申し出ください。この場合も診療など病院サービスにおいて患者の皆様に不利益が生じることはありません。

問い合わせ・連絡先

岡山大学 医歯薬学総合研究科 麻酔・蘇生学分野

氏名
谷西 秀紀
電話
086-235-7327(平日:9時00分~17時00分)