教授挨拶

森松博史教授

 岡山大学麻酔蘇生学教室1965年に設立された日本でも最も歴史ある麻酔科の一つです。また現在では総医局員数300名程度で日本一の医局員数を誇る麻酔科です。2013年度には総合診療棟の開設に伴い、手術室が20室に増床となりました。また中央診療棟北ICUは新総合診療棟ICUへ移転いたしました。
このように麻酔科蘇生科は体制・環境ともに新しい時代となっております。

 我々麻酔科医の使命は周術期における患者様の安全を守り、より質の高い周術期管理を行うことであると考えています。そのためには麻酔・集中治療・ペインクリニックの3つの領域を常にバランスよく行っていく必要があります。
伝統的に我々岡山大学麻酔科蘇生科はこの3つすべての分野において活躍してまいりました。先人たちが築いたこのすばらしい伝統を守るべく、精進していく所存です。

 岡山大学麻酔科蘇生科の最大の特徴はその医局員の多さです。しかしながら日本最大と言われる岡山大学麻酔科ですら地域のニーズに対して十分な人数がいるとは言えません。マンパワーは最大の武器であると考え、日夜医局員の獲得を目指してまいります。2017年には新しい専門医認定制度が開始されるとされています。より多くの正当な麻酔専門医を育てることが我々の急務であると考えています。新しい研修制度を構築しながら、地域の周術期医療を支えていきたいと思います。

 研究分野においても岡山大学麻酔科蘇生科は日本ではトップクラスといわれています。しかしながら、世界全体を見てみますとまだまだです。これからは教室のGlobalizationを目標の一つとし、世界に通用する教室を作り上げていきたいと思います。海外からの講師の招聘、積極的な留学生の派遣および受け入れを推進し、日本に岡山有りと世界中から認めさせるような存在になっていきたいと思います。世界レベルの学都岡山大学を支える世界標準の麻酔科を目指してまいります。

今回就任にあたり5つの基本理念を定めましたのでご紹介いたします。

1.臨床、教育、研究を行うこと。

やはり医師としての仕事にはこの3つが必要であると考えています。医師として成長を続けていくためには教育、研究も必ず必要なことです。この3つを両立してこそ、真の一人前の麻酔科医といえると思っています。

2.患者を第一優先とすること。

医師の仕事はまず患者を助けること。これがおろそかになってはいけません。まずは患者、そして看護師や他科医師といった周りの人のことを考えられるのが良い麻酔科医と考えます。教育・研究におきましてもまず患者を第一優先とすることを原則としていきます。

3.正当な専門医を育てること。

我々岡山大学麻酔科蘇生科は日本を代表する麻酔科です。我々こそが正当な麻酔専門医の育成に力を注ぐべきであると考えています。近年の麻酔科医のなかには、お金儲けを優先し、定職に就かないものもいると聞きます。我々は組織や地域に貢献できる正当な専門医を育てていくことを目指します。そしてこのような専門医を育てていくことが我々自身の発展にもつながっていくと信じています。

4.周りからの尊敬と信頼に価すること。

麻酔科医たるもの患者や看護師、他科医師から尊敬され信頼される存在でなくてはなりません。これは後輩たちから尊敬・信頼される上司ということにもつながります。中央診療科として多くの診療科と関わっていく麻酔科であればこそ、誰からも愛される存在である必要があります。

5.岡山大学を世界的権威とすること。

私の目標は日本にとどまらず、世界の中でも、日本の麻酔科には岡山大学ありと知らしめることです。そのためには絶えず改善(Improvement)と革新(Innovation)が必要です。変化を恐れず、良いことはどんどんと取り入れて行きたいと思います。